友二朗

ロスバンドの友二朗のレビュー・感想・評価

ロスバンド(2018年製作の映画)
4.9
『夢を追いかけろ』

全世界の音楽好きへ。
全世界の悩める若者へ。

愛すべき人生へ。
今しかできない"若気の至り"を。

何から何までが最高。
青春×ロック×ロードムービー。
もう唯々素晴らしすぎてこの作品についてだけで卒論書けそう。やったろかなまじで。

総合芸術のしての映画。画、音楽、演技、全てに胸を熱くさせられる。

自分の不幸せに嘆くのではなく、その不幸せと手を繋ぎながら生きていく。決して1人じゃない。沢山の出逢いの中懸命に生きていれば、気づいた時には背後に眩しい軌跡が出来ている。

誰しもがそれぞれの悩みを真剣に持っていて、ある意味逃避行となるロードトリップ。一見善悪が問われそうに思うが、彼らにとっては何よりも輝かしく、一生残る大切な成長過程なのだ。その線引きと励ましこそが大人のできる、唯一の大人らしい事ではないだろうか。

背中を押してくれるのではなく、笑って一緒に歩み出してくれる、そんな一本。

観て良かった〜〜!!!!!
本当にありがとう!

なんといっても4人のキャラクター性。
可愛すぎて大好き!皆とハグしたい。

グリムの滲み出る優しさ。格好良すぎるこの子。誰よりも気遣いができて穏やかで、それでいてロックに対しては並々ならぬ熱意を持っている。両親の確執に揺れ動く思春期、その切なさがまた観客をグンと画面に引き寄せている。ティルダが逃げて泣いてるとこを発見した時のやり取りが素敵すぎる。「おいで」を素直に言える男は伸びる。

アクセル最高。青春映画に歯科矯正は最大のアクセサリー。マヤもめっちゃ素敵で良かった。その一途さを忘れずに幸せに生きて欲しい。映画の中で1番成長したと思う。

このグリムとアクセル演じた2人、現実ではドラムとギターが逆で得意らしい。なんかおもろいよね。練習お疲れ様。すごい上手かった。

皆の兄貴 マッティン♡♡
イケメンofイケメン。こんなに格好良い17才はいません。ラストのボーカルにはひたすら鳥肌が立ったし、やっぱ何よりアクセルとの会話が素敵すぎて心底惚れた。父と兄に対しての向き合い方、人生の想い方にも深く頷けた。

そして個人的MVP ティルダ。
もうなんですかこの子。可愛すぎる。ほんまに可愛いんやけど。どうしよまじで。表情から仕草からグッサグサ刺さる。自分の身長くらいあるチェロを運ぶ姿がなんともキュート。ほんでチェロばちぼこ格好良い。ずっとアイス食ってて可愛い。ダフネ・キーンに似てる。どのシーンか忘れたけどロングコートお洒落。途中のデスボイスかなり笑った。

4人以外、というか登場人物全員良かった。退職日の警官、子供心満載のお父さん、狂ってる花嫁、カラオケ大会のいじわるおじさん、皆キュートで愛くるしい。

冒頭、アクセルが橋の上でリンダへの歌を歌いながら歩いている。もうここで最高の映画だと確信していた。

ノルウェーに住みたくなる。
この国の持つ豊かな自然やお洒落な日常に目が行きがちだが、ノルウェーは"教育"において熱心な文化で有名。自分の考えを持つ事、自立することに何よりも重点を置いていて保育園から積極的な意思表現が求められるそう。その文化を背景に送られる彼らの成長には透き通るような温かさと羨ましさを感じた。

グリムの両親、確かに喧嘩ばっかりやけど冷蔵庫の管理で家族会議開くって、それ仲良しじゃん?

美しい自然をロックと共に切り裂いていくキャンピングカー。自分達は地球に生きている、そしていつか死んでいく。もっとハジけてロックンロールに生きよう。

色彩がとにかく良かった。
青い空に黄色の車。学芸会のリハかなんかのシーン、ステージの青いカーテンに黄色の椅子、黄色の楽譜。この「夜のカフェ・テラス」のような青色×黄色の補色配置が素晴らしく活きていた。

映画館でまさかの貸切だったから終始リズムに乗って踊りながら観てた。あれこれってぎりマナー違反?シネマート心斎橋の椅子どこよりも気持ち良かったです。

ポスターが素晴らしい!

まさかのカーアクションも良かった。

もちろんパンフレットを即買いした。

ラストのライブは必見。
読んでくれてありがとう〜!

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何度も言うがティルダが可愛い。
ティルダよ永遠なれ。

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「リンダと韻を踏む言葉は?
 ヴィンダ/勝利はどう?」

「韻は踏まなくて良い
 韻だけが全てじゃない」

「『feel』は母さんとの思い出の曲だ
 昔は楽しかったよな」

「本物のバンドなら車で行くもんだ」
よくぞ言った!1番好きなセリフ。

「ティルダ、アクセルの歌に慣れるよ。
 コーヒーみたいなもんだ。慣れればクセになる」
可哀想笑

「ラリーはするなよ」
マッティンかっけ〜。

「かませ!ロックンロールだ!」

「キル・デス・デストロイをかけよう」
「いいわね!」
最高笑

「いつか行くつもり。1人っきりになるため」
ピラミデン行ってみたい。

「憧れてドラムを始めました」
「音楽業界は死んだ。ロックは死んだんだ。
 くだらん機械のせいでな!」
「ロックは生きている!」

「ちゃんと現実を受け入れろ」

「君の歌を補正したからだ」

「友達をいじめないで」
ティルダ〜😭

「人生は計画通りにいかない」

「お前は村一番のギタリストだろ?」

「自分の意志を信じて掴み取れ」

「君の世界はアイツらには見えていない」

「元通りになんてならない。僕達がいる」
グリムかっけ〜。

"ロスバンド ピラミデンにて"
友二朗

友二朗