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バブルのyawaraのレビュー・感想・評価

バブル(2022年製作の映画)
1.1
信じられないほど中身がない。

作品内世界において重要であるはずの競技に対してそれぞれのキャラクターが持った情念を感じさせる描写がなく、物語の導入から完結まで一貫して言動がチャットbotのよう。見ている側も熱が入らないと思います。
山場となる後半は、見ればわかるようなことを台詞で説明させるなど無駄な尺を使ってテンポが悪い。その尺を物語の説得力に向かわせられたなら、後半での巻き返しも可能であったかも。
脚本に虚淵玄さんの名前を見たから期待したのに、見てみるとその持ち味である重厚さ、構成力、テーマ性は感じられません。
作品の構築に根幹から関われていないように見え、クレジットされているのを気の毒に感じます。

間伸びと茶番が酷く、2時間見させようと思えば練り直しが必須だと思います。数分に編集して音楽PVとしてならあるいは…?といった印象。

好みの問題かもしれませんが、作画の仕上がりが古臭く見づらい。マクロスみたいなキャラクターを描きたいなら小畑先生ではなく、美樹本先生を呼べばいいのでは。
ただ、背景美術は異様にレベルが高いです。

ネット配信先行のお陰でダメージが少なかったので☆+0.1。
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