一日の始まりに聴くのはペットサウンズがいいし、一日の終わりに聴くのもペットサウンズがいい。…ってぐらいペットサウンズが大好きです。
何層にも折り重なる分厚いサウンド、美しいボーカルとハーモニー、内省的なコンセプト、そしてブライアンウィルソンのソングライティングとプロダクションの才能を堪能できる。何度聴いても飽きないどころか、聴けば聴くほど味が出てくるし、きっと死ぬまで愛聴し続けるアルバムだと思う。
愛の素晴らしさと生きる喜びを語るビーチボーイズのディスコグラフィーは、精神疾患に苦しめられていた人によって作られたもの。この事実を噛み締めながら聴けば、ハッピーな音像の中に、いつもより多くの悲哀や淋しさを見出すことができる気がする。繊細で慈愛に満ちた彼の心が、どうかこれ以上傷付けられることなく守られますように。
