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屋根裏のラジャーのハルのレビュー・感想・評価

屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)
3.9
レイト・ショーに間に合ったので、オススメ頂いた作品を劇場鑑賞。
事前に「集中して見れば良さが伝わる物語」と教えてもらったので、骨子を捉えるようじっくりと鑑賞。

作品のテーマは『イメージ』
“想像”って生きるためには絶対に必要なものだよね。
イメージで作り出された存在“イマジナリ”は忘れられると消え去る運命、だからこそ彼らは必死に頑張る。
合言葉は「消えないこと、守ること、ぜったい泣かないこと」
その大切さと残酷さが不確かな世界観の中で色鮮やかに描かれていく。
不安定だからこそ映える絵の数々。

この作品のアニメーションはスタジオポノックの方々が手掛けているため、源流は“ジブリ”
単純なワンカット、キャラクターの表情からも作り手の思いを感じさせる繊細な描写に気持ちがどんどん持っていかれる。
有無を言わせず視覚に訴えかけるパワー。

『窓ぎわのトットちゃん』の懐かしみと温かみを感じさせる作画も良かったけど、こちらは怖いくらいの美しさ。
丁寧で綺麗で壮大で…その極上なスキルに目も心も釘付け!
“絵”の魅せる力は偉大だね。

懸念点はキャラクター数が多く、イマジナリ達の世界を構成するルールや仕組みが複雑な部分。
子供には少し難しいかもしれない。

そうした点を除けば、映像美と壮大な物語のファンタジーの虜。
鑑賞日がちょうど誕生日だったため、テーマにも共鳴した。
心躍る未来をイメージして、いつかそこへたどり着ける自分への期待にワクワクしながら生きていきたいな。

Special Thanks to 〜Saki〜
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