okaeri

屋根裏のラジャーのokaeriのネタバレレビュー・内容・結末

屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーテーマに「大人になったら消えてしまうイマジナリーフレンド」という ファンタジーを帯びた現実的な共感 が用いられるのは惹かれる点で、わたしの幼少期にいた彼らのことを思い出して少し涙したりした。
アマンダはどこか、自らの理解者としてラジャーを亡き父に重ねていたが、「死」によって消えていった人も同じようにイマジナリーになり得るのだろうな、思えばわたしも、わたしの心のうちの思っていることを亡くなった母は全部見透かしているのだろうな と想像する。母もわたしのイマジナリーになった。そんなことを思って泣いていた。リズ(ママ)が冷蔵庫(犬)を思い出すところのこと。思い出してもらえてよかったね〜

正直なところ、ディズニーっぽいなーと、ただ思ってしまった。上手く言えない、この感覚はなんだろうか、「子供向け」に全振りしているのだろうか。
好きじゃなさすぎて名前を覚えないことにしたのだが、敵のおじさん、ピーターパンシンドロームを拗らせ過ぎた人間として存在していること、大人でもかなり怖いですね…でも彼なりの愛だもんね…
それに、何よりも、ジブリの敵キャラは清濁合わさった「完全悪」でないところがどこか人間的で、希望的で好きなのだが、結局ポノックの方針としてジブリとかなり違うのですね…ということに少し落胆してしまった。もちろん原作があるものですが。そんなところもディズニーっぽいと思ってしまった。
しかし空の綺麗さ、物が魔法のように動く「絵」はやはりジブリの系譜のあるものであると頷ける。

あとやっぱり駐車場は走っちゃダメよ飛び出したらダメよこどもたち!
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