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怪物宇宙船のhorahukiのレビュー・感想・評価

怪物宇宙船(1960年製作の映画)
3.7
嘘より信じがたい真実!

アマプラで配信中のメキシコ産SFコメディ×ホラー×ミュージカル×西部劇。熊を倒した…とか「オレ最強!」なデタラメ武勇伝をみんなに自慢しまくってる調子良いオッサンが、地球を滅ぼそうと襲ってきた宇宙人連合軍に立ち向かう!果たしてオッサンは武勇伝通りな「最強」を見せつけられるのか!?

メキシコを代表するコメディホラー『El esqueleto de la señora Morales』のロジェリオAゴンサレス監督によるSF映画。コーマン作品チックな低予算反戦・反核SFの雰囲気をだしながらも、終始コントのようなアホな展開が最高に笑えて楽しい!色んな要素のごった煮でありながら、既存のどんな作品とも全く違う唯一無二な魅力を放つ怪作っぷりは流石ゴンサレス監督!

まず金星人視点で物語が始まるところからしてぶっ飛んでるんだけど、金星では男が死滅してしまったらしくて、種の保存のために他の惑星から男を拉致る命を受けた女子2人が、とても宇宙に行くとは思えない薄着(ほぼスク水)でシートベルトも何もせずに飛び立つ!そんで色々回って拉致った後にやってきたのが地球で、そこで武勇伝オッサンと出会う…という流れ。

今までに拉致ってきた男どもがピグモンみたいな怪物だらけで、こんな奴らと子孫作って大丈夫なの?って心配になってくる。中には骨だけの奴もいたし…😅地球に来て自分たちと同じ見た目の種族にあえて嬉しがってて、その勢いで武勇伝オッサンにトキメキ感じてたけど、多分ソレ怪物しか見てなかったから目が曇ってんじゃないかな😅

可愛いロボット出てきたり、更には吸血鬼まで現れて、コレなんの映画なの?ってくらいの盛り込み感がサイコーで、主流なハリウッド産SFの逆を行くような女が男を連れていく…的な男女逆転での物語は流石のメキシコ映画!

そして、50年代に大量に作られたコーマンやエドウッド系SFのポンコツ作品群に対して、ほぼ同じようなリソースでもここまで面白くできるということを見せつけるかのようなメキシコ映画界の意地を感じる作品でした。

明日のお昼頃に記録で何本か連投しますが、スルーしてください!!
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