諸星だりあ

ウルトラマントリガー エピソードZの諸星だりあのレビュー・感想・評価

3.5
二年ぶりのウルトラマン映画。
初めて公開初日で自宅鑑賞という形になった。
これも時代である。

TV最終回の後日談。
GUTSセレクトに新隊長・トキオカが就任し怪獣退治が行われていたがある筋から、光となったトリガー=ケンゴの危機が知らされる…。

キーとなるのが中村優一氏演じるトキオカ隊長。中村氏の演技力が抜群で、彼が物語を引っ張っていくので最後まで芯のある展開になっていたと思う。さらに問題となる敵は、前作Zのアイツである事から合作映画として巧妙なクロスを見せている。
凝った特撮とキャスト陣の熱演でストレートなヒーロー物として観られた。予告編のミスリードも効いており「なるほど」と思った部分もある。

だがTVシリーズからの色で、しっくり来ない台詞で強引に話が進むところが相変わらずだった。
制作はTVと同時進行だったと思うので無理もないが、視聴者的にはTVの拙い部分をそのまま見せられて少し萎える気持ちがあると思う。
ケンゴ含め、仲間たちの熱演はTV以上のものがあり、良い部分はしっかりあるのだが「劇場版」たる特別感は感じられなかった。
映画で登場する新フォームが無いし、時勢的に仕方ないが逃げる人々が少なくて貧相な絵面になっていたり。

それでも、昨年は無かった劇場版が戻ってきた事は喜ばしい。
そしてエンドロール後、驚いた。
今年もよろしく、ウルトラマン。
諸星だりあ

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