こなつ

恋は光のこなつのレビュー・感想・評価

恋は光(2022年製作の映画)
3.8
秋★技のラブコメマンガ「恋は光」が原作。

漫画は読んでいないが、映画を観てもその人気のほどが伺える。恋というものを真正面から考える今どきの若者達の姿。誰かを好きになるということは、間違いなく理屈ではない。定義などで言い尽くせない想いがあるはず。

前回鑑賞した「20歳のソウル」の神尾楓珠の演技に魅せられて、今作も楽しみに鑑賞した。

成長著しい西野七瀬の演技も楽しみでこの作品では西野七瀬らしさが自然体で出ていて、今まで以上に自分の中で西野七瀬という俳優の好感度が上がった。

大学生の西条は、恋をしている女性がキラキラと輝いて見えるという特異な体質を持っている。

大学で知り合ったちょっと浮世離れしている東雲(しののめ)という女の子、「恋というものが知りたくて」という彼女に西条は親近感を覚え興味を持ち、「恋の定義」を語り合う交換日記を始める。

彼の幼なじみの北代は、文章創作をしている西条を「センセ」と呼び、ずっと西条を好きなことを心に秘めているのに、何故か西条には彼女の光が見えない。

他人と付き合っている男を好きになる悪癖を持つ宿木が加わり、恋にも色々なタイプがあって面白い。

西条と同じ特質を持つ高校生大洲との出会いで、二人の見える光の属性が異なることを知る。大洲には西条に恋する北代の光が見えたのだ。

スクリーン上で女性のまわりをキラキラする光は、とても自然で上手く編集されているなと思った。ファンタジー要素の強い動画は不自然なことも多く、受け入れられない場面などがあるものだが、この映画は最後まで楽しめた。

どうも漫画と結末が違うらしいが、映画の結末は予想通り、ハッピーエンドで私的にはストレスのない終わり方。

「ただ会いたいだけ」「ただ触れたいだけ」多分恋するというのは、こんなシンプルなことなのかもしれない。
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