湯っ子

恋は光の湯っ子のレビュー・感想・評価

恋は光(2022年製作の映画)
2.8
なんかキラキラしたの観たい、ご飯作りながら観られるやつ、と再生。
マンガ原作かぁ、マンガなら違和感なかったのかもね。なんだろう、マンガだと「これは主人公から見た世界なんだろうな」と思えるから、冴えないはずの主人公がイケメンだったり、地味なはずの女子が美人だったりしてもいいんだけど、実写になると本物の美男美女が出てくるもんだから「んなわけあるかい!」とどうしても思っちゃう。だから、これは主人公の目を通して見た世界だよ、と自分に言い聞かせて見た。
が、主人公をめぐる3人の女子の個性がいまいち立っていない。誰がどの役をやってもよさそう。髪型とファッションくらいしか差を感じない。いわゆる「若い子みんなおんなじに見える」老化現象なのかもしれないけど。
恋の定義についても食い足りない。途中で集中力が切れたからちゃんと観てなかっただけかもしれないけど、「恋とは好きってこと」以上の何かはありましたっけ?

私はこれを観ながらずっと逢坂みえこのマンガ「永遠の野原」のマリコさんのことを考えていた。マリコさんはものすごく一方的な(かどうかは結局明かされないが)苦しい片想いをしていた。「(彼のことが)怖いのかしら、憎いのかしら、自分でもわからない、でもどこにいても彼を探してしまう」というようなことを語っていて、今でもマリコさんのことを思い出すだけで涙が滲んでしまう。
私も昔、ちょっとマリコさんと似たような感情を持った男の子がいた。あの感情も恋だったのだろうか、今でもわからない。

とかなんとか考えていたら映画はどうでも良くなって途中からめちゃコミで「永遠の野原」を数話読みながら泣いていた私でした。あっ、倉敷の街はすてきでしたよ。
湯っ子

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