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プシュパ 覚醒のspitfireのレビュー・感想・評価

プシュパ 覚醒(2021年製作の映画)
4.0
突如…いや必ずしも突如でもないか。「ヤマドンガ」が映倫の審査をパスしたことを、映倫のサイトを見てこっそり知っているインド映画ファンはいたでしょう(商標バレみたいなもので言いふらさないのがマナーだよね)。けれど「熱風!南インド映画の世界」と銘打ってテルグ語映画4本の特集上映が決まるとは、よもやよもやでございました。本作はそのうちの一本です。

うん、またインドの暴力映画なんだ。すまない。いや最初からそうなので別にバーボンハウスのような騙し討ちではないですけども、結論を書くと「うん、大体いつもの南インドのノワールだな!」というのが正直な感想です。「ランガスタラム」のスクマール監督だけあって外すところはありませんし、暴力映画は好きなんで特に困らないんですけどね!

傲岸不遜極まる1mmも妥協しない男プシュパが高級材木の密輸で成り上がる物語。例によって彼もお母ちゃん子だが、妾の子だからと名字も与えられず本家を追放されており、それを指摘されると手に負えないブチギレ方をする。やはりというかなんというか、「K.G.F」との同時代性みたいなものは感じます。これが南インドのトレンドなんかな……

アクション面で眼を見張るのは、やはり乱れ飛ぶ丸太の数々でしょうか。丸太の数でスケールを超えていくのは本作ぐらいで、このあたりはかなりユニークだと思います。林業クライムアクションおもしれー。向こう3年分ぐらいの丸太見た気がする。

本作はchapter1だそうですので、後編も日本で見られたら嬉しいのですが、まずはニューヒーローの誕生を寿ぎましょう。
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