いちじく

生れてはみたけれどのいちじくのネタバレレビュー・内容・結末

生れてはみたけれど(1932年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

サラリーマン父を持つ息子兄弟は引っ越しで地元のガキ大将に目をつけられる。
なんとか酒屋の若造を味方に付けて自分達のポジションを確立し、父の上司の息子が家で活動写真上映会をするというので付いていく。
すると家では厳格な父親がフィルム上で上司のご機嫌取りをしているのを見てしまう。
ショックを受けた兄弟は父親を罵り叱られてしまう。
翌日、おにぎりを食べながら和解して学校に向かう。
息子の薦めで上司に頭を下げて職場に向かう父。友達と一緒に教師に頭を下げて横並びで学校に向かう子供達。


カメハメ波のような遊びに親の偉さマウント。1930年代であっても少年達は変わらず少年であった。

偉い偉くないで父をなじる息子。父・母・息子全員のいたたまれない心情が胸に迫り、久しぶりに映画で泣いてしまう。
兄に同調して反抗する弟に懐かしさを感じる。わかるよ。

厳格な父権家庭に窮屈さを感じる。厳格でないとダメなのか?教育わからんので今度知り合いに聞いてみよう。

犬病気になってたし雀の生卵怖いよ。少年達の馬鹿っぷりは○
酒屋の兄ちゃんは今だとどえらい問題になりそう。

疲れずに鑑賞できてしっかり感動は残る。たまにはサイレント映画見るのもいいなと思えた。

タイトル悲しすぎないか。

「いくらぶったって 偉くないものは偉くないんだ」
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