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気狂いピエロ 2Kレストア版のプレコップのレビュー・感想・評価

気狂いピエロ 2Kレストア版(1965年製作の映画)
3.7
いわゆるフランス映画ってこの映画みたいなイメージだった

「勝手にしやがれ」から続けて観るとカラーになっているのもあってやはり色鮮やかさに驚く。特に一番最初のスタッフロールのアルファベット順に文字が画面上に登場していく演出がかっこよすぎて見惚れてしまう。続くパーティシーン、マリアンヌを送る車内の街灯、ウエストサイドストーリーのようなダンスシーンの男女の衣装、そして、太陽と海。どこを切り取っても印象的なシーンなのが素晴らしい。

でもやはりストーリーや脚本は難解で、それぞれがなにを伝えようとしているか意図が読めなかったり、会話が詩的すぎて自然じゃないのが飲み込みづらかった。

それでもラストはグッときた。詩的で気取った人間のタイトル通り気の狂った最期。劇場でも笑っているお客さんがいたが、全てが喜劇になった瞬間、体中がゾワゾワした。
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