えるどら

グリッドマン ユニバースのえるどらのレビュー・感想・評価

グリッドマン ユニバース(2023年製作の映画)
4.5
4/23、4/29鑑賞

最強のクロスオーバー作品。
TRIGGERは定期的に自分の人生を揺さぶる作品を叩きつけてくる。

ダイナゼノン未見だったので本作を見るために再履修&グリッドマンも再度視聴。
おかげで世界観にはまり込んだ状態で映画に望めた。

作品の感想は無限に湧いてくる。
あの世界がとにかく大好きなので。
「ダイナゼノン登場で『インパーフェクト』が流れたシーン」「ガウマと蓬たちが再開するシーン」「アカネが再受肉するシーン」…etc、名シーンは数えきれない、全てのシーンが名シーンな本作ではあるんですが、個人的いちばんの最高シーンは…

「ちせの腕の絵がアカネによって新たな怪獣として顕現し合体する」シーン

でした!
というのも、私はちせのクリエイティビティをアカネが肯定したっていうのが本作ならではのシーンだからなんですね。

ちせが自分の居場所の無さみたいなものに不安や焦りを感じてそのネガティブな感情が怪獣として顕現したものがゴルドバーンなんですよ。
そのネガティブっていうのはちせ自身もみんなの一員として受け入れられていることで解消されていく&ゴルドバーンも合体の重要な一部分を担うというかたちで解決になっていったんですね。
また、ちせの描いたイラストの怪獣化っていうのは、彼女自身が中学校での居心地の悪さを感じた「絵を描く」というクリエイティブ行為そのものであるというのも重要で、これはグリッドマンでのアカネにかなり近いと思っていました。
現実に対するネガティブな感情を自分の作成した怪獣に解消してもらおうとするという点ですね。
勿論、怪獣に現実を壊させるというのは絶対ダメなんですけど、クリエイティブ行為そのものは批判されることではないんですよね。

話を戻して、該当のシーン。
「敵はグリッドマンの記憶を持っているのでこちらの攻撃が全て読まれてしまっている。だから新しいものが必要だ」
ってなってちせの腕に描かれた怪獣をアカネが実体化させるんですよ。
この”想像力が現実を突き動かす”感というか、”虚構が力になる”感がまさにこの映画を象徴していてだいすきなんですよ。
「さあ顔を上げて 僕に見せて 君が持ってるユニバース」なんですよ。
アカネがちせを肯定し、同じ「怪獣に魅入られた少女」として現状を打破するための怪獣を実態化したシーンが個人的いちばんグッときたシーンだと思います。

語り出したら止まらないのでいちばん好きだったシーンだけピックして書いておこうと思いました。
BD出たら何度でも見直したい、最高の映画でした。
ありがTRIGGER!!!!!!
えるどら

えるどら