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サバカン SABAKANのアイのレビュー・感想・評価

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)
3.9
僕にはサバの缶詰を見ると思い出す少年がいる、と草彅剛のナビゲートで舞台は1986年、夏。バブル景気が始まったころの長崎に移る。美しいリアス式海岸、青々としたみかん畑、自然いっぱいの田舎町だ。僕が気にかけている竹本は、いつでもランニング、家が貧しくクラスメイトに嫌われてもめげない強い心を持っている少年。僕はふとした切っ掛けで竹本とふたり、“イルカを見るため”にブーメラン島を目指すことになる。夏休みの冒険、仲良くなったふたり、しかし切ない運命がふたりを待ち受けていて……80's青春ムービー!

少年少女時代の出来事は誰にとっても懐かしく、嬉しいこと楽しいこと悲しいことひっくるめて、全部がかけがえのない思い出です。そして、思い出は生きていく上で支えとなる。友達や先生、周囲の人が何気なく言った言葉が人生を変えたり。サバカンの少年ふたりも、きっと、思い出に支えられていく。

映画サバカンは、ふたりがどういう大人になったのかもチラリと見せてくれます。親切で優しい映画。出てくる人物も優しいので、見終えた後しばらくは優しい気持ちでいられます。(汚れちまった大人が観ても、童心に帰って半日くらいは優しくいられるはず)

大人が観ると懐かしく、子供が観ると新鮮なんじゃないかなぁ?80年代カルチャーのあれこれが大人の私には懐かしかったです。挿入歌で大好きな西岡恭蔵の曲が流れてきた時は、懐かしい歌声に涙が溢れました。親子で観て、自分が子どもだった頃の話を教えてあげてもよいかも?と思いました。

とても良い映画なので公開されたらぜひ観てほしいです。私はオンライン試写会で、7月12日にひとあし早く拝見しました(感謝)後半は泣きっぱなしでしたw

追記/エンドロールはすべて見てください。映画館の照明がついて明るくなるまで帰らないでください。素敵なおまけが見れます。必見!
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