おなべ

サバカン SABAKANのおなべのレビュー・感想・評価

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)
3.8
◉舞台は80年代の長崎。作品全体から漏れ出る古き良き昭和感。少年時代の暑い夏を思い出す、心温まる系のジュブナイル作品。

◉1986年、長崎で家族と暮らす小学5年生の久田は、貧乏を理由にクラスで浮いてる存在の竹本とイルカを見に行く事になり…。

◉主演の男の子2人がとにかく等身大!で高評価。主人公・久田の両親を演じた《竹原ピストル》《尾野真千子》も味わい深く、いかにもな昭和の父親・母親(古臭いという意味ではなく、力の抜けた自然体な演技、且つ等身大という意味で)の好演も良かった。カメオ出演のお笑い芸人2人も良い味付け役に。鑑賞後にその意味が判る「サバカン」て斬新なタイトルもまたイイね!

◉ふと思い立ち無計画にイルカを見に行く・読書感想文で褒められる・女子高生のお姉さんが気になるetc…ジュブナイル要素満載の内容に、懐かしくも温かい気持ちになった。小学校のカーストがお金持ちか否かで決まるのも、あるある…。











【以下ネタバレ含む、お気に入りシーン】











◉田舎独特のヤンキーの「◯◯君」呼びがリアルでこれまた味わい深い。

◉絞り出した照れ混じりの「またね」。

◉帽子をくれたお兄さんの「負けんなよ」。

◉イタズラばっかりしてたのに、お別れの時に限ってミカンをくれたおいちゃん。

うぅ…胸に刺さる…。
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