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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのIYOのレビュー・感想・評価

5.0
飛行機で観た。

中華系アメリカ人のおばさん(ミシェル・ヨー)はコインランドリーの経営をしている。
確定申告や娘との対立、新正月のパーティなど現実の心配事に忙殺される中、別宇宙から来た旦那から、実は自分がマルチバースを救う存在だと明かされ、壮大な戦いに巻き込まれていく話。

と書くと、マーベル的なスケールの大きさを想像されると思うんだけど、ぜんぜんそんなことはない。
描写はマーベルばりにリッチなんだけど、主人公が対峙する相手および戦う方法はかなり個人的。

というのも、マルチバースの敵と戦うにあたっての方法は自分もマルチバースと接続して並行世界の自分の能力をインストールすることなんだけど、その過程で自分の人生やこの世界にあった色んな可能性を体感した結果、「なぜ自分の人生はこうだったのか?」が問いとして生まれ、向き合う話になってるから。

バトルの描写もフレッシュで、コメディも面白く、その全てが作品テーマに繋がっていて、かなり傑作だと思った。
コインランドリーに行ったとき、お役所の手続きでうんざりした時、👀シールを見かけたとき、この映画のことを思い出しそう。
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