つるみん

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのつるみんのレビュー・感想・評価

4.0
【ベーグル】

〈徹底感想・解説〉
https://youtu.be/VI3E_eMQJZM

〈小ネタ・裏話22選〉
https://youtu.be/83hb75HzcBQ

コインランドリーを経営する中国系アメリカ人家族がマルチバースの世界で奮闘し、世界を救うSFアクション。

良かった!
A24映画が合わない自分にとっては、本作がNo.1になるかな。ストーリー、テンポ、コメディ、アクションシーンと満遍なく楽しめた。

マルチバースにより別の自分が現れる要素を活かし、作品全体に良い緩急を与え、テンポの良いアクションはかなり質の高いモノとなっていた。どのアクションも印象的であり、アイデアに溢れた描写が多数。そこは流石『スイス・アーミー・マン』制作した監督脚本のタッグだなと感心。程良い下ネタ描写も良い。

『レミーのおいしいレストラン』や『2001年宇宙の旅』のオマージュ、また僕が大好きな『花様年華』のパロディ、かつて香港アクションの最前線にいたミシェル・ヨーならではの〝劇終〟等々、ストーリーとは別で楽しめる要素も満載。

そして温かなファミリー映画としても観れる本作は所謂ニヒリズム的観点に一旦は焦点を当て、今生きている世界において人間の存在には意義や目的、価値などがないと主張しながらも最終的には〝愛〟を見せていく。これはグッと来るに決まっている。

本当に最高の映画だった。泣いた!

しかし犬が可哀想な事になる描写は許されない。
つるみん

つるみん