このレビューはネタバレを含みます
情報の混濁によって生まれる非現実的な浮遊感。
併発する、人生に対する無気力と絶望感。
キャラクターが抱えてる悩みも、
テーマの結び方もかなり現代的だし、
そこに客を連れていくためのエンタメ的仕掛けもかつてない強度だし、
これが2022年度の映画として評価されるのは納得出来るが、
この過剰なケレン味は、僕には要らなかった。特に前半は、刺激こそあれど、ドラマがシンプルすぎて、退屈に感じてしまった。
後半は徐々にのめり込んでいき、石のシーンは抜群。という感じ。
この作品の成功を踏まえて、よりこのテーマについて素朴に純度高く描く映画が出てくることが楽しみ。
同時に、突破口を開く作品はいつだってこういう作品なんだよなーということが、納得感もありつつ少し悲しくもあり。
