がらがら

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのがらがらのレビュー・感想・評価

4.5
コインランドリーを経営しているエブリンは、マルチバースから来た夫から世界を救うよう頼まれる。

話題になってるのも納得の面白さ。バッチリ決まった映像、かっこいいアクション、ハイセンスギャグ、グッとくる家族愛、どこを切り取ってもめちゃくちゃ面白い映画。

マルチバース(多元宇宙)設定はMCUを中心としたアメコミ映画でかなり扱われるようになっていてそこまで目新しいものではないけれど、そこにもう一つバカな設定を加えて変な映画になってるのが『スイス・アーミーマン』の監督コンビっぽい。

変な映画なんだけど、序盤から映像の面白さとアクションシーンの気持ちよさが圧倒的で、別に内容ちゃんと理解しなくてもそれだけで面白い。

しかも主人公が能力を借りる先が別の宇宙の自分という設定によって、"平凡な人生を歩んでいる主人公にも無限の可能性があった"ということがアクションから伝わってくるのがイイ。年齢的にも自分の母親と重ね合わせてしまうこともあって、かっこいい以外の感情が込み上げてきて泣きそうになる。と思ったらその後の犬・トロフィー争奪戦で爆笑させられるし、マジで死角がない映画。

主人公がマイノリティな中国系アメリカ人女性というのも効果的だし、60歳の中国系女優であるミシェル・ヨーがこんな尖った映画の主演を務めているっていうのもカッコよくて痺れる。

凄い映画だ。
がらがら

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