mc52

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのmc52のレビュー・感想・評価

3.6
人間の可能性、愛と希望に溢れた人間讃歌。

自分のありえた沢山の世界線の記憶や感情に触れるシーンでは涙が止まらなかった。

誰しも、あの時こうしていれば人生が変わったかもしれないと思うことはあるし、娘役の子のように全てに失望し感情を失い全てを破壊したくなる事もある。

しかしながら、こうありたいと望み、勇気をもって実行することで無限の可能性の中からなりたい自分や世界を掴みとれる。
技術や能力ではなく、身の回りにあるもの、いる人に慈愛の精神をもつ事が大事だと教えてくれる。

こう書くと説教くさいが、マトリックスのようでありパプリカのような多重世界とコメディで包んだ事によって楽しく受け取れた。

ただ同時に、こんな表現にしなければヒットしなくなってしまった現代の映画はやはりどこかおかしくなっている気もする。
とはいえこれも一つの世界線として受け入れるべきなのだろう。
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