Y

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのYのレビュー・感想・評価

5.0
あのときあっちを選んでいたら、今頃その自分は今の自分よりずっと立派に生きてるはず。
そんな風に思うことがよくある。

小さい頃から畏怖の念みたいな気持ちがある父親に
「お前は何をしても中途半端だ」
といつか言われる恐怖がずっとある。

ふざけちゃダメ、ちゃんと生きないと、自分で責任を取らないと、真面目に努力しないと…いつもそう思ってるのに何故か突然アンコントローラブルなことが起こって上手くいかなかったり。

エブリンの人生が自分の人生に重なりすぎて、ずっと号泣。観ているうちに自分の生き方を肯定されたような気持ちになり、
それでも今日も自分は生きていく、と謎に背筋を伸ばして帰路に着く。

マルチバースのことはよく知らないけど、
マルチバースかどうかは多分あまり関係なくて、たまたまこの世界観をうまく表せるのがマルチバースだったんじゃないかな。なのでたぶん理解しなくて大丈夫です。

今自分の人生を生きてること
自分の人生で大切な人たちに出会えたこと
全て奇跡だったんだなぁ。

とんでもなくバカなことをしないとジャンプできないみたいな設定が大好きでした。

絵も美しいし、全てのバースがユーモアに溢れてて癒される。

色んな苦しみを乗り越えてきた人ほど響くと思うよ。
Y

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