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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのatsuのレビュー・感想・評価

4.3
【すべての人が(everyone)望む すべて(everything)】

来るアカデミー賞へ向けて、楽しみにしていたこの作品

トップオブマルチバースのルッソ兄弟を布陣に臨んだ、ダニエルズ長編2作めの今作は前評判に違わぬ素敵な物語だった

テーマは至極明快「愛」
夫婦、母娘、父娘、LGBTQ、友情と
あらゆる愛を描いていて、
普遍的であるテーマを軸に、カオスな時代を生きる私たち自身へのエールでもあるように思える
「どこか(マルチバース)の自分よ、今日も頑張ろう!」と

ともすればB級感の下品でおバカなシーンも満載だけど、(彼ららしい!)素晴らしき演者、制作チームが一丸となり作り上げた今作はノミニー4人を擁する今年のアカデミー賞最多ノミネート

鼻血を流し、(お漏らしまで!)冴えない
おばさんを演じたアジアのスター、ミシェル・ヨー
一度はアクション指導など、裏方へ周りながら見事にカムバックを果たしたキー・ホイ・クァン
今作を機にこれからの活躍が楽しみなステファニー・スー
圧倒的な存在感と、今作ではワイヤーアクションもこなした名優ジェイミー・リー・カーティス

「なぜ、"賞レースシーズン"と呼ばれているのかがわかった。この時期は毎日たくさんの受賞式があるんですね!」

今年多くの映画賞を受賞している彼らのインタビュー
面白いものを作りたかっただけ、と話す彼らは自然体で好もしい

すべての人が(everyone)望むものを、すべて(everything)この映画に詰め込もう、
と作られた今作

チームダニエルズの大旋風がアカデミー賞でも見る事が出来るのか、非常に楽しみ!
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