あらすじを見てて、どんなトンチキ映画だろうと思って観に行ったら、普通に良い映画だった。
世界中どこにでもありそうなある家族の崩壊。
それにマルチバースが絡んでくるから面白おかしくなってくる。
エンタメ映画を見ると、ついつい第三の目開眼前のエブリンの、スカッと相手を倒す強さを賞賛しがちになる。
でも、第三の目開眼以降の、あの種の強さを真正面から描く映画ってあんまり無かったかもと思う。
途中入ってくるアライグマの世界の話はかなり好き。
関係性の崩壊というのは、劇的なドラマがあるわけではなく、忙しさにかまけ、人の話を聞かず、相手の気持ちを想像できず、思いやりを持てない日々の怠惰さから起こる。
「優しくなって」というメッセージは今の世界にとても必要なものだと思うし、ああいう形で世界中に伝えられるのは映画ならではの良さだよなぁ、としみじみ思った。
