Kitty

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのKittyのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

マルチバースや一昔前のようなカンフーアクションというエンタメ要素、アート系の作品のような表現、監督の過去作を彷彿とさせる中学生みたいな下ネタ、映画の芯にある家族とアイデンティティのドラマ、その全てがなぜか調和して互いを補強しているヘンテコな作品。
骨組みはすごくシンプルな映画だが、色々な要素が重なってゴテゴテしててカオスになってる印象。

出演者の演技が見事。
特に感動したのはミシェル・ヨー。
正直、アクションのイメージが強すぎてこんなに演技ができる人とは思っていなかった。
クライマックス直前、妻を守るために気弱な夫が敵に立ち向かおうとするのを見、マルチバースの夫の姿や言葉を受け取り、今までの過去を愛おしそうに見つめ、感じる様に思わず涙が溢れた。
自分の人生を肯定されたような感覚すら覚えた。

濃密でとても素敵な映画でした。
Kitty

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