ます

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのますのレビュー・感想・評価

4.2
僕は人間讃歌を届けるために渾身の力で殴りかかってくるタイプの作品が大好きなんですがこれはまさにそれでした。好きだぁ……。

トンデモ設定とハイスピード展開(と癖の強いギャグ)ゆえにカオスな印象はあるものの、作り方はとても王道で「このメッセージを届けるためには、どういった設定下で、どういったキャラクターが、どういった行動をとる必要があるだろうか?」と至極真面目に練っていると感じた。
(個人的に、メッセージから逆算して作っていく内に生まれる現実の法則に縛られない一風変わった設定が好きなので(幾原作品とか野田秀樹演劇とかでよくあるあれ)そこもグッときた。暗黒ベーグルかわいいね。)。

あとはウェイモンドかっこ良すぎるだろ!とか、ジョイ役の人演技うめ〜!バースコンボかっけ〜!とか、全体的に情報出しがゴチャついてて特に前半うまく乗れなかったんだがあれはもうちょいうまくやれたんじゃない?さすがに勢いがすぎない?とか、やっぱ中国の害獣といったらアライグマ🦝だよね〜デカすぎ!とか、短期間で2回もこの闘法見るとは思わんかったとか、しかしまあこの映画人を選ぶよな…チャンネル合わせられなかったら地獄やわ…とか色々思うところありつつ…
まーーーこんな人生の肯定の仕方もあるんだな!おもしろい!ちょっと泣いちゃった!岩のシーンがじんとくるしソーセージハンドは本当にバカバカしいけどだからこそ足が器用になれたんだ。
いつか生活に疲れて大切なものを見失いかけたら、もう一回見てみるとしよう。
ます

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