紗希

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスの紗希のレビュー・感想・評価

3.8
これは単なるマルチバース映画では無い、母と娘の物語でもあるのだ。

午前中の仕事を終えた12:13、すぐにTwitterを開いて「アカデミー賞」と検索。絶対に作品賞はマーヴェリックだろ‼️マーヴェリックしか勝たん‼️と思いながら検索結果を見ると、そこには「作品賞:エブリシング・エブリワン・オール・アット・ワンス」の文字。あっ…へぇ〜〜〜…そうなんだ…ふーーーーーーーん…、そっかそっか、うんうん、文句言う前に一旦観に行くか。ということで観に行ってきました。池袋のクソデカ画面で。
映画が趣味と言いながら、この映画の配給がA24とは知らず、ほんとに作品賞なんよな??????という気持ちで、オープニングロールを眺めておりました。
税務庁の月間表彰トロフィー、映画で使われてる用途にしか最初から見えてませんでした。心の中のジョイマンが誠にスイマメ〜〜ンって謝ってます。ほんとすんません。
メッセージ性のある映画とはいえ、なんという下品な描写をするものかと。さすがA24ですね。こういうところにひとつまみしてくるんですよね。ミッドサマーの旗とおんなじや!!!!
色んな世界線のエブリンが集まってエブリワンになっていく。名前で遊んでるのも面白かったですね。ウェイモンドも、way=道mond=世界(フランス語)でかけてるのか?と思いました。間違ってたらすみません。
テーマについては一貫して「多様性」を描いています。最近はなにかとこのテーマ多いですよね。昔の価値観を持ってる人が多様性を受け入れる過程を、カオス描写でしっちゃかめっちゃかにしながら描く、そんな映画が嫌いでなければ、観ても良いかもしれません。個人的にはカオス描写からの、シンプルな石となったシーンが一番好きでした。
人には色んな物語があって、一つの行動の違いで、色んな自分になる可能性がある。そういう真理的なことを前提に「その人がその場面でしないような変なこと」をすると、別の世界線の自分を呼び寄せられるのも面白い演出でした。
もう少し考察を読んだりして、Netflixとかにきたらもう一度観たい映画です。

追記・色々書きましたけど、結局今の時代だからこそ、これが作品賞なんだなって感じざるを得ない作品ではありました。捻くれてるかもしれないけど。
紗希

紗希