おふとん

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのおふとんのレビュー・感想・評価

4.0
MCUでお馴染みとなったマルチバースという概念。
もしも冴えない叔母さんがマルチバースを自由に行き来する力を得たら?というありそうで無かった設定の勝利。

主役のミシェル・ヨーの顔のドアップのカットが多いんですが、普通のおばちゃんからトップスター、コックと役のバリエーションが多くて雰囲気の演じ分けもまるで別人のようで凄い。
演出で言えば、カンフーアクションは迫力があるのにCGがところどころチープだし、意外と下ネタ系のギャグが多くて笑えるシーンが多いのも高評価ポイント。
さすが「スイスアーミーマン」の監督。

スケールの大きな話をしているはずなのに結局家族という小さな問題に終始していくのは令和の時代に正しくセカイ系をしていて、好みはあるかもしれないけど僕は好きです。

親子の殴り合いのシーンは本人たちはシリアスなんだけど、側から見てるとくだらないっていうね。
何となく「シン・エヴァンゲリオン」のラストを思い出しました。

あと家族が最後に手をとりあうところとか下ネタギャグが多いところ含めて、劇場版クレヨンしんちゃんぽく見えるところが無くもない。

アジア系、LGBTとアカデミー賞受けを狙いすぎてるところはあるし、A24作品にしては毒が無いというか、意外とストーリーは無難にまとめてきたなっていうところはありましたが、面白い作品ではあります。
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