デッカード

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのデッカードのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ある日突然マルチバース世界の安定化の使命を負った普通の主婦エブリン。対決する巨悪の根源は実娘のジョイ。
おバカなことをするたびにバースジャンプを繰り返し、違う世界の別な可能性で生きる自分から能力を獲得しそれを駆使して戦っていく。

何がなんだかわからない展開に頭は混乱しっぱなし。

カンフーアクションの連続、ピザの看板、アライグマ、ベーグルって自分が何を書いているのかも意味不明で分からない。

武器にされるポメラニアンらしき犬は愛犬家だが笑うしかない。

監督作品らしい下ネタは健在。

たくさんの映画のオマージュがいたるところに散りばめてあって再度観ないと全部消化はできない感じ。

いろいろな人間の可能性とこの世界を深く考えさせられるのは現代版『2001年宇宙の旅』の趣きとは言い過ぎかな?

観ている側も、自分にもいろいろな可能性があったのではと考えさせられるが、どんなに辛く惨めな人生でもこの世界で今を生きている自分といっしょにいてくれる人たちへの愛があふれ出してしまう。
感動するポイントがここでいいのかもわからなくなるが、鑑賞後に見える景色すら温かく愛おしくなる頭の中がショートした感じの不思議な感覚が心地よい。

賛否両論の映画だが、この映画を観てミシェール・ヨーという女優のキャリアに限りない拍手を送りたくなることには異論はないだろう。
デッカード

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