るるびっち

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのるるびっちのレビュー・感想・評価

2.5
宇宙には、沢山の世界がある。
私が人気レビュアーの世界。
評論家の世界。
獄中日記を書いている世界。
高評価レビューを書いている世界。
ここでは、低評価レビューの世界をご紹介。
30分なら佳作。139分で糞。

冴えないおばさんが、マルチバースを渡りながらカンフーの達人になるのは面白い。
だが、その面白さが持つのは30分くらいだ。
中盤からは、同じことの繰り返しで飽きる。
更に後半「人生捨てたもんじゃないよね」と、AKBの昔の歌みたいなテーマで萎える。
30分で飽きてるのに、残り100分ありがちなテーマと同じパターンの繰り返しの地獄巡り。
退屈って人を殺すよね。何回死んだか。
寝落ちという、マルチバースにトリップした。

最近は低評価レビューの世界線巡りでヘンクツ爺化してるので、高評価レビューの世界線を覗いて自己修正を計ってみよう。

『人生ダメダメと思っていたけど、宇宙のどこかに最高の自分が居る。自分の世界がマイナスな分、別の自分はプラスになっている。
だから、自分の人生は決して無駄じゃないと励まされる』

『出来の悪い娘と詰らない夫、こんなハズじゃなかった・・・。
でも娘が生まれた感動は、自分だからこそ味わえたこと。
かけがえのない家族だと再認識した。
たとえ石っころになっても、親子の絆は切れない所にキュンとした』

いや、1946年の『素晴らしき哉、人生!』以来、この手の話で散々やってるよね? 今更?? もう21世紀ですけど?
だから結局は使い古されたネタを、ちょっと切り口を新しく見せているだけなんだ。
新しいテーマなんて、この世にはどこにもないんだ。
あらゆるマルチバースを探しても、きっと見つからないんだな~。
どこの宇宙にも、新しいテーマはない!!
それに気付いた絶望感の方が大きかった。
アカデミー絶望賞受賞!!

斬新そうに見せるのって、30分しか持たない。
だから30分の短編だったら良かったろう。
下らなくて下品で下ネタなのに泣けるって、クレシン映画で毎年やってますけど? 
アメリカにクレヨンしんちゃんがあれば、毎年アカデミー賞を取るな。
そもそもアメリカには高橋留美子がいないから、珍しく見えちゃただけでしょ? うる星で経験済み案件。40年遅れてるんだよ。
るるびっち

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