river

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのriverのレビュー・感想・評価

3.8
アジア系アメリカ人、移民、クィア、メンタルヘルス、ADHD、Z世代…様々な要素を詰め込んでシェイクしたような作品。それぞれの立場で共感するポイントが変わるのだろうし、圧倒されるほどの情報量の割に、低予算(1600万ドル)というのにも驚かされる。

のめり込むほどの共感は得られなかったけれど、同じアジア人として、彼らの活躍には胸が躍った。特にキー・ホイ・クァンの80年代の2本の映画には、アジア人としての誇らしさ・親しみを感じられ、映画をより身近に思わせてくれたし、今回の復活劇は作品のスケールを超えて感動的だった。(もちろん、ミッシェル・ヨーの作品も結構観ている。80年代「七福星」に出ていたというのも面白い)

ストーリー的にはマルチバースはいささか食傷気味というか(MCUでお腹いっぱい)テンションが高くて単調なところもあるけど、おそらく観る立場によって感想が異なる映画なのだろう。今はアジア人たちがハリウッドで輝いたこの映画を素直に称賛したい。
river

river