tatsu

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのtatsuのレビュー・感想・評価

3.6
まじで変な映画でした。印象としては、少林サッカー等のチャウシンチーの映画をみている感覚でした。下ネタギャグは更にエグめな感じ。ギャグシーンは相当攻めてるので、よくこれがアカデミー賞取ったな、というのが正直な感想。

昨今のMCUシリーズのマルチバースブームは、「マルチバースのことはよく分からない」というのを前提に、探り探りちょっとずつ小出しにキャラを登場させたりして、もったいぶりながら内容を作っている中、今作は冒頭の1時間くらいで設定説明は終わらせて、良くも悪くもサクサクと展開していくあたりは潔くていいと思いました。バースジャンプのルール設定とかは、若干ガバガバでしたが・・・

宇宙規模の大きな問題が起きたというような映画と見せて、ラストはものすごくミニマルな問題に対峙していく点や、家族の物語になっていくのがすごく好感が持てて、序盤のくだらなさからは想像できない、感動のラストとなっていました。

そして今作、もっとも重要な要素として、キーホイクァンのカムバック。インディジョーンズ魔宮の伝説のファンとしては、彼のカムバックだけで泣ける。アカデミー賞助演男優賞受賞時のスピーチはものすごく感動的なので、鑑賞後に是非セットでこのスピーチもみていただきたいです。
tatsu

tatsu