Shin

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのShinのレビュー・感想・評価

4.3
 まさかアカデミー賞の作品賞を含む7部門を受賞するとは思いませんでした(3月7日に鑑賞したのに、書くのが・・)

監督の趣向が満載の噂に違わぬかなりぶっ飛んだ映画でしたね。まさにポスタービジュアルにある「最先端のカオス」そのもの。

 「マルチバース」や「家族愛」をテーマにしているのは好きだし。納税に奮闘したり、おかしなことをすると"ジャンプ"できるなどの設定はバカらしくて可笑しかった。

 ただ"ジャンプ"の設定がイマイチしっくりこなくて。人生で選択してこなかった自分のエピソードもあれば、別の宇宙の自分から力を借りて戦うシーンもあり、ちょっと困惑する。"石ころ"はあれはあれで面白かったけど。"ソーセージ"はいろいろやり過ぎ。

 敵対する他のキャラクターたちのエピソードはあってもいいけど、"コック"のところはちょっと長い。それより"おじいちゃん"の立ち位置をもっと説明して欲しかった。結局、黒幕のいる宇宙も救ったことになったのかな🤔

 そもそもオープニングの鏡で始まるシーンからして、もう何でもアリな状況になってるし。「マルチバース」に対する皮肉も入ってるよね。

 なんだかんだツッコミどころも多少ありますが、かつて観たことのない怒涛の映像表現と、母と娘のヒューマンドラマ、"ジャンプ''によるコメディ、カンフーアクション、とまさに「天馬行空」で、結構楽しむことができました。
Shin

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