このレビューはネタバレを含みます
自分
エブリン ランドリーを経営 娘とは不仲
夫は頼りない
ウェイモンド 優しい夫
ジョイ レズビアン 母とは不仲
ゴンゴン エブリンの父
【ストーリー】(ログライン)
人生のどん底にいる女性がマルチユニバースの自分自身の力を借りながら全てを滅ぼそうとするボスと戦う
ゴール
敵を倒す
裏ゴール
家族の絆を取り戻す
(1幕)
うだつの上がらない日常
(経営不振 夫への呆れ 娘との喧嘩)
→国税局へ行く
(2幕)
夫が別人のようになる(別次元から来た)
→夫の指示を聞く
→相手の監査官に襲われる
→別次元のエブリンの力を使い撃退する
ラスボス(娘)が現れる
→ギリギリの所をゴンゴン(別次元)に救われ
ゴンゴンはジョイを殺そうとする
→それを守ろうとするエブリンがゴンゴンに狙われる
マルチバースの力を最大限に使いゴンゴンの手下を撃退。
→一方で別次元のウェイモンドはラスボスに殺される
→エブリンも力の使いすぎで倒れる
(3幕)
意識を取り戻し再びラスボスに挑む
→敗北 ダークサイドに取り込まれる
全てを無にしようする
→マルチバースの1つでウェイモンドの優しさに気づく。
ジョイが1人で無に向かうのを阻止しよう
→邪魔をしようとするゴンゴンの部下たちを武力ではなく優しさで無力化する
→最後に気持ちを伝えジョイと邂逅
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取り戻した平和
→4人で国税局に向かう
【構成】
ストーリーは割と単純
覚醒して敵を倒す。暗黒面に魅せられるものの最後は自分を取り戻し敵に打ち勝つ。
そこにマルチバースの演出が入ることで最初は複雑になりそうかなと思ったが全くそんなことない。
基本は序盤の日常がベースになっている
他のマルチバースはアクセントにすぎない。
前半から中後半にかけてはアクションに重きを置いてそれ以降は家族愛にシフトする
→その分量もなかなか良かった
【演出】
マルチバース物はいくつかあるが
アイデア一つでここまで面白くなるから映画は最高。
別次元の呼び出す為の方法
指がソーセージの世界など
アクションシーンの中にぶっ飛んだシーンがあるからクスッと笑える
石に会話させるっていう斬新なシーンは今まで見たことがない。
そこにある物を使いながら戦うスタイルはカンフー映画にも通ずる
→それがマルチバースでカットが切り替わりながら行われるから見ていて飽きない
伏線が一回じゃ拾いきれないほどある
次はそこにも注目してみたい。
ここに挙げられないほど多彩で面白い演出の数々。
【映像】
アクションシーンがかなりかっこいい
スピーディでスタイリッシュ。
独特なライティングも見どころ
→赤や青のライトをガンガン当てる
→異質な雰囲気を醸し出す
顔面をクローズアップで真正面から捉えたショットが多かった
マルチバース間の違いをセットや色味を変えてわかりやすくしている
娘と邂逅するシーンがロングショットで
静かに終わるのがいい
【感想】
派手でユニークなアクション
そこに、マルチバースの設定が生み出される
ちょっとしたコメディが面白い
ストーリーは王道ながらも、ちょっとした工夫によって非凡な作品になっている
まさに工夫が映画の幅を広げてくれる事を改めて認識させられた。
エブリンが無双していくシーンは見ていて爽快
上質なアクション映画としてもいいが
何と言っても本質は家族の痴話喧嘩
→娘を理解できず、夫への不満がたまる
それが全て解決される時ジーンと来る
一度見るだけで
アクション、SF、ドラマ
何個も楽しめる。絶対に一度は見るべき映画。
※アカデミー賞を席巻
アジア人の受賞に胸を打たれた。かっけぇ。