大角賢聖

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスの大角賢聖のレビュー・感想・評価

4.0
メモ
今日日ありがちな、単純な自己との対話ではなく、自分が選ばなかった可能性を経験することで、自分自身と向き合う、というギミックが最高だった。
そのせいで最初の戦闘シーンだけでも泣けてくるものがあった。
色々な可能性を諦めて今の自分を正当化している。そんな生き方だけではなかったはず…!というのは国境や人種を超えて普遍的なテーマ(とまではいかなくとも、誰もが思う妄想や夢)だったりするんだろう。
この映画は、そうした思いを持つ人への讃美歌であった。
ただ、SFとしての設定の稚拙さ。帰結として家族愛を強要するチープさ。それらをカバーするための性急な説明台詞や画面の移り変わりを苦手と感じる人がいるのも理解できる。
大角賢聖

大角賢聖