かめ

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのかめのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

マルチバースおばさんカンフーアクション映画。

パート1まではとにかくめちゃくちゃ面白かった!!

普通のおじさんがウェストポーチでカンフーアクションしだしたり、
「うんと変なことをすると強くなる」って仕組みがめちゃくちゃ良かった。
トロフィーをケツに差して別の次元にジャンプする格闘とか本当大好き。
ジョブの初登場シーンの何でもありアクションも結構エグいことしてるのに映像的に楽しいし、ディルド振り回して闘ったりいい感じに狂ってて最高だった。

ただパート2からちょっと観念的になりすぎるというか、必要以上に難しくなった気がするのと、そのパートが少し長く感じたので中だるみしていた印象。

でもアクションは変わらず良かったし、色んな世界線で何もかもを理解したエヴリンが対峙する敵の潜在欲求を満たしてあげて倒していくシーンはめちゃくちゃ笑ったしこの映画のやりたい事全部詰まってたんじゃないかなと思った。

最終的に人類愛で、人生賛歌なのも爽やかでいい。
「もしあの時~していたら今頃~だったかも」みたいな、誰しも感じたことのある後悔、妄想から着想して
それでも色んな世界線を見てみて、
カンフー女優として大成功を遂げた世界線の自分ですら、今の世界線のような人生を送れたらなんて幸せだったのだろう、と考えることもある。という事を知る。
結果的にどんな人生でも、後悔や劣情を感じることなく、自分の選択や周りの人間を信じれば、感じ方次第でとても幸福なものなのである。というメッセージになっていて気持ちよかった。

歌手になった世界線は視力を失っていたり、
カンフー女優になっていた世界線は夫とくっついていなかったり。
すべての世界線で何もかも上手くいっているわけではないのもそのメッセージを強めている。
かめ

かめ