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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのMのレビュー・感想・評価

4.5
めちゃめちゃめちゃよかった。
かつて「親の子ども」だった人物が「子どもの親」になり、そこに存在する「親子間」の感情のもつれや、乖離を感じさせられる話。そしてその感情は夫婦、家族にも共存する。
親子間の感情の負の連鎖に気付き、それを断ち切るエヴリンが素晴らしかった(序盤は毒親ぽかったが)そしてその最後の断ち切り方がかっこいい。
中国映画とかドラマちょこちょこ見てきたけど
中国の人って家族をものすごく大切にするイメージだし、恋愛映画でもかなり「家族」が主軸な話が多い。そんな中国がマルチバースという世界を通してこんな風に家族を描いたのはなんか嬉しいし、私も家族に思うことがあるから救われた気になった。
こんなに家族の話ならマルチバース関係なくね?って一見思うけど、いやそれだけ家族の問題は良くも悪くも深いし深刻にいろんな感情が絡みあってる、これだけ「壮大な問題」って考えた時に、マルチバースという世界を比喩?にして描くのは全然大袈裟じゃないと思った。
私も家族のことを思う時脳内これくらいはちゃめちゃな時あるなーって思ったし笑

家族という呪い、負の連鎖の断ちり、夫婦間の溝。血のつながりより心の繋がり。

個人的にソーセージの世界観がすごく好き。
あと解説でウェイモンドがバッグにつけてる豚のチャームの意味を知ってなんか泣けた。
さりげなさすぎる優しさだなあと

PS私も妄想とかでしょっちゅうどっかの世界いくからマルチバースの世界全然とんでも世界じゃなくてまじこんな感じーってなった


ちょっと長かったので-0.5
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