松原慶太

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスの松原慶太のレビュー・感想・評価

3.7
「マルチバースを飛び回り、世界と家族を救え!」←これ日本版の宣伝につけられたキャッチコピーだけど、よくもまあ、この混沌とした物語をひとことでまとめたもんだ。作りは荒いが、画期的な映画だとは思う。

マルチバースを題材に、「マトリックス」とジャッキー・チェンとチャウ・シンチーと、ジャパニメーション(今敏、湯浅政明など)をごった煮にした感じ。とくに本作は湯浅「マインド・ゲーム」の影響を受けているという(監督談)。

ミシェル・ヨーと、キー・ホイ・クァンが、役どころを得て輝いているのが、同年代としては嬉しい。

ところどころ興奮したし、涙ぐむ箇所もあったのだが、正直疲れたというのも本音。ミシェル・ヨーのカンフーをもっとシンプルに楽しみたかった、というのがおじさんの気持ち。
松原慶太

松原慶太