masahitotenma

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

3.0
CGと編集を駆使したコミック風SFカンフー・アクション。
監督はダニエル・クワンとダニエル・シャイナート(ダニエルズ)
原題: Everything Everywhere All at Once (2022)

物語は3章に別れて展開する。
・第1章.Everything  何でも
・第2章. Everywhere どこでも
・第3章. All at Once いっぺんに

コインランドリーの仕事に追われ税金の支払に悩むエヴリンは、なぜか突然、マルチバース(多次元)世界を行き来しジョブ世界のカオス、巨大な悪に立ち向かうことに…。

"ソーセージ指"

「すべてがどうでもいいなら、自分の人生に対する苦痛や罪悪感が消える。吸い込まれて、消える。ベーグルの中へ」

「ここにはほんのわずかしか本当に意味のあることなんて存在しない。いつでもどこへでも行けるのに…」

~主な登場人物~
・エヴリン(ミシェル・ヨー):主人公。中国(香港)系移民。コインランドリーを経営する。仕事に追われ家庭は崩壊寸前。別な世界ではカンフーの達人だったり、歌手だったりシェフだったりする。
・娘ジョイ(ステファニー・スー):反抗期。別な世界では巨大な悪ジョブ・トゥパキ。
・夫ウェイモンド(キー・ホイ・クァン):離婚寸前。
・父ゴンゴン(ジェームズ・ホン):車イス生活。
・国税庁の監察官ディアドラ(ジェイミー・リー・カーティス)
・娘の恋人ベッキー(タリー・メデル)

ラストに流れる曲「All at Once」「Your Day Will Come」が作品のテーマを表現する。
カンフー・アクション(&プロレス技)、家族愛、自分の人生の肯定(人生賛歌)、そしてアダルト玩具(3種類も登場)…といかにもアメリカ(ハリウッド)らしい。
儲かってないのに税金を徴収されることへの不満(国税庁に対する不信感)も受けた理由の一つかもしれない。
俳優の演技はそれほどではないが、マイノリティに対するシンパシーがオスカーに結びつく傾向があり、チャイニーズ(香港)系を扱ったこの作品もその一つ。
編集で出来ている映画で、それが嗜好に合うか否かで評価が別れるだろう。
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