ふきげん

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのふきげんのレビュー・感想・評価

3.6
すごくモダンな作品だった

モザイクやアニメ、人形やイラストなど、映像のパターン
情報量の多さとサウンドのメリハリ、言語の切り替え
人格の変化や映像の加速減速、スピード変化が著しいカンフーアクション
目まぐるしく変化する世界と服装

カオスの一言だけれど、MAD作品のようできれいに構成されていた。インターネットカルチャーの相似形であり、現代アート的な美しい構成だった
これが今の最新作(去年だけど)って感じがよくわかるし、サブカルチャーがアカデミー賞まで来たのかって感じ

クィアや人種、移民といった現代的なテーマを舞台としながら、シナリオとメッセージの本軸は定番かつ普遍的だし、設定もノーランと比較したら単純で分かりやすい面も映画としてのバランスが取れていると思う
ギャグも結構大笑いした。
エンタメとしても個人的には良かった

アカデミー賞7部門受賞は納得の名作

やはり今の作品は今見ると刺さる

ところで、英中混ざり、旧正月にフォーカスされる世界観は我々にとっては異世界の足し算だけれど、米国にとってはどうなんだろう
僕らは置いていかれてる感をますます感じてしまったな
グローバリゼーションは着実に進んでしまってるね
ふきげん

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