このレビューはネタバレを含みます
実はずっと前から見たかったが見れず、どうしてアマプラに?と思いながら鑑賞。
THE CRITERION COLLECTION JANUS FILMS
【不在は死】
正直あらすじが全てといえば大体間違っていない。あらすじの中身でほぼ内容を語り切っているあらすじ映画、自分は苦手なんですが、ちょくちょくそこを超えてくるような感じ。
でも仕事終わりには眠くなってしまうような無声シーンの多さ。
狂気である。
この作品の中で起こっていることを超ポジティブに解釈するならEverybody love himって感じなんだけど、ちょっと彼が消えてからの一家の変貌のしようがとてつもない。
セリフが削ぎ落とされているので、分かり切ったふりはできないが、ラストの演出的な余韻も込みで、ちょっとショッキングな作品だった。
一家はもう彼には会えないのだから、「突然現れた彼が消えた」のではなく、「親しかった人が急に死んだ」と捉えるとなんだかわからなくもないような気がする。
「完全な他人への関心」の演出には非常に成功していると思うけど、彼を迎える過程でもう少しギスギスしてもいいとは思う、スムースすぎる。
ある者は彼の代替を求め愛の学習を図り、ある者は彼の幻影を追いかけて凍てつき、ある者は絵を描き、ある者は砂に沈み、ある者は駅で脱ぎ、叫ぶ。
そんな、テオレマ。本当にセリフ少なくて登場人物の名前は覚えられなかったが、人物数が少なくて飲み込みはしやすかった。しかし、無声シーンが多く眠くなってしまったので、個人的にはそこまで胸を掴まれる作品とは言えなかった。しかし、「家族ゲーム」の原型なのだ、と言われたら納得する、ということでこの評価。
パンツに向くフォーカス!