クリムゾンキング

荒れ野のクリムゾンキングのネタバレレビュー・内容・結末

荒れ野(2021年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

戦争の被害を逃れて世間から隔絶された荒れ野で暮らすある家族。
貧しいが幸せに暮らしていたが、ある日川に流れ着いた船に乗っていた瀕死の男を助けたことから事態は一変。
男は銃で自殺、父親は男の遺体を家族のもとに届けるため1人荒れ野の向こうへ。
残された妻と息子に、その日から得体の知れない「何か」が徐々に襲いくる。

と書いているとなかなか面白そうに見えるけど実際はほとんどおっかさんが「向こうになんか変なのがデター!」と銃をバカスカ撃つばかりで肝心の「何か」が明示されることはほぼない。

一応、おとっつぁんの姉さんがその昔「心の弱いものに取り憑く悪霊」に取り殺された、という話が出てくるので、それなのかな?
と思っていると、実際はおそらくおとっつぁんが出て行って孤立した生活に精神が参っててしまい幻覚を見た、というのと、臆病な心がおっかさんのヒステリーとリンクしてバケモノに見間違えた、ってことなんだろう。

そもそも題名が原題からして荒野という意味らしいからホラーとして見ちゃいけなかったのかもしれない。

そう考えると、一応顔面が吹っ飛んだ死体と言ったグロテスクな表現が出てきたり、寒さが伝わってきそうな小屋の雰囲気、やたら雄大でちょっと見惚れちゃうロケーションなど見どころもそれなりにあったしたラストの成長したディエゴの姿共々なかなか余韻のある終わり方でよかった。

あとちゃっかり登場する銃にS&W Model3が出てきて個人的にテンションが上がった。