よんぴる

すずめの戸締まりのよんぴるのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.0
楽しみにしていた新海誠監督の新作ということで、迷わず初日に劇場鑑賞。この劇場はやや古く、駅からも遠いこともあり、いつも比較的空いているのですが、さすがに平日9時の回でもそこそこ入っていますね。

宮崎の片田舎に住む女子高生が、ある日の登校中に見知らぬ男性と出会い、「このあたりに廃墟はないか?」と尋ねられ…

土地に宿る神、想いや念を「ミミズ」に置き換え、それが溢れ出して暴れると地震が起きるのを主人公たちが命懸けで防ぐという、新海誠版「もののけ姫」と言える内容。

熊本地震、神戸震災、関東大震災、そして東日本大震災と真っ向から震災と被災した人やその気持ちを扱ったことに、これまではどうしてもファンタジー色のほうが強かったところから、一歩踏み出したところに本気度がうかがわれ、この監督は信頼出来ると思いました。

古くから伝わる神霊、星や宇宙への憧れ、そしてスーパーカブ…集大成的な内容で十分に楽しめますが、そろそろ異なるフォーマット、テーマの作品が観たいです。興行的に大きくなり過ぎて失敗が許されない、かつエンタメ性も求められる中で難しいとは思いますが、次作は是非意欲作が観たいです。
よんぴる

よんぴる