Yamamoto

すずめの戸締まりのYamamotoのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.6
『天気の子』の「無責任ぶん投げボクタチは大丈夫END」が好みでなかったので、今作もあまり期待せずに鑑賞した。
雑誌のインタビューにて、今作は『星を追う子ども』のリベンジのニュアンスもある、とのことだったので尚更望み薄だったのだが、今作はかつてからの新海誠ファンの期待を裏切らない作品であると思う。

『星を追う子ども』で鼻について仕方なかったキツイジブリ臭が、今作では適度に「ジブリリスペクト」程度の香りに抑えられていて、新海監督の世界観を確立させた印象があった。

かつて(私を含む)オタク共が大好きな自己憐憫ポエム作家だった新海誠監督が、立派に大衆向け商業作家へ進化したことを証明する作品だと思う。
そのことに嬉しさと寂寥感を抱いた。
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