げんぐ

すずめの戸締まりのげんぐのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

この3ヶ月位、劇場で延々と予告を見せられていたので既に鑑賞した気になっていたが、公開はまだだったのねって。

作品としては素直なボーイ・ミーツ・ガールものでありロードムービ。
冒頭で、音こそ違うものの、緊急地震警報が一斉に鳴り出す緊迫感でこの作品のテーマが「地震」だということを教えてくれる。
九州からスタートして四国から神戸~東京へと旅する過程で、何度か地震が起こる予兆があるが、昇るにつれてその緊迫感が増して行く。
東京から次を目指す時に「東北道」の看板が表示されて、この作品が単なる地震ではなく「東日本大震災」を扱った作品だという事にやっと気がつく。

アニメ作品に限らず、あらゆるエンタメで不自然なまでに避けていたテーマに取り組んだ事に制作陣へ称賛を送りたい。
観ている最中はキャラクターも脚本もそつがないって印象だったが、東日本大震災という未だ繊細なテーマの前ではそうせざるを得ないのかなと納得した。ただ、そのせいか結末も平々凡々なのは、正直、自分の好みではない。
このテーマに取り組むのであれば、もう一歩踏み込んでも良かったのではないかとも思う。鈴芽ちゃんの心をもっと抉っても良かったのではないか。とはいえ11年という歳月で語れるのはココまでという事かも知れない。
この作品で大事なのは「いってきます」と言って出ていって、ちゃんと「ただいま」「おかえりなさい」と帰ってくる事なのだと。

作品のストーリーなどには概ね納得しているのだが、この作品...というより近年の新海監督作品では必ず起用されるRADWIMPSの楽曲だけは意味不明。
作品に全くマッチしてない。この起用は監督の趣味なのだろうか?



鈴芽ちゃんはうなじがとっても魅力的
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