パケ猫パケたん

すずめの戸締まりのパケ猫パケたんのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます


傑作、真に迫る描写と表情、「大丈夫、今も生きているよ。」との、誠実なセリフに泣いてしまった。

すずめがミミズを退治するお話~w



『すずめの戸締まり』(2022) 🇯🇵 日本

原作・監督・脚本 新海誠


映画は、天孫降臨の地、宮崎から始まる

古事記・日本書紀のアメノウズメを連想させる名前の主人公で、現代の日本、宮崎~愛媛~神戸~東京~宮城を縦断する、壮麗なファンタジー・アニメーション
宮崎で始まり宮城で終わるので、宮に終始するので、神道的な祈りが込められているのであろう。


●猫

土偶みたいな「要石」(かなめいし)が、白い子猫🐈に変身する。いたずらっ子ぽくて、左目の回りが黒色に縁取りされている。予告編で、このニャンコ観た時に、虜になったよ🐱🎵 猫は正義‼️

名前はダイジン。
諸説あるけれども、彼❓は「大神」(だいじん)、神なのでは

「神様は気まぐれ」とのセリフに胸が熱くなったよ~、理不尽なのだけれど、説得力がある。

東の「要石」は、サダイジン。大きな黒猫、元人間っぽい。

オイラ🐱の解釈としては、サダイジンはダイジンを「補佐」する役割だと思ったよ、だから、サダイジン。

黒猫サダイジンが、ダイジンを咥えて、歩く様子は、まるで、「クロネコヤマト」じゃん、『魔女の宅急便』じゃんとどっきりしたよ。

普段はかわいいんだけれど、闘うときは勇敢に変身して、強いなぁサダイジン。
やっぱり、猫は正義‼️


●岩戸 鈴芽(いわど すずめ)

宮崎県であること。
岩戸であること。
すずめであること。
から、やはり、アマノウズメを連想させる。
正統派美少女👩✨で、美声🎵

尚、アマノウズメは、芸能の女神であり、日本最初の踊り子、「岩戸隠れ」の伝説に関わる神様である。

 
●宗像 草太(むなかた そうた)

金髪のコンビニ店員の、ネーチャンからも慕われるイケメン

『ハウルの動く城』みたい、に影があってハウルっぽいよ~

宗像姓は、九州北部の名門の苗字。

イケメン過ぎて、ダイジンに嫉妬されて、椅子にされてやがんの~😹😹

三本足の椅子の動きの可愛き事よ🐱

尚、椅子の動く発明的映画🎦として、
ミシェル・ゴンドリー監督の『TOKYO !』(2007)の「インテリア・デザイン」を挙げておこう。


● 扉と鍵

過去と現在、異空間への刹那的な装置としての扉🚪 現世(うつしよ)と、死後の世界の常世(とこよ)の境界でもある。

黒色に、縁取られた扉は、スマホの外観に似ており、観客の意識下において、扉🚪の万能性にリアリティを与えている。

美少女👩✨によって、扉🚪が締められる様、虹色🌈の光もあって、官能的でもある。

ドーム状の屋根の廃墟と、水の下に、扉🚪がある様はシュールで美しい、ジョルジョ・デ・キリコの抽象絵画の様に。
また、原爆ドームを連想させて、不吉である。


● 宮崎駿

新海誠監督、自ら告白しているように、『すずめの戸締まり』は、宮崎駿監督の『魔女の宅急便』に、大いにインスパイアされた作品であろう。

その他、例えば、すずめがスナックで働きアタフタする所などは、『千と千尋の神隠し』、ミミズの巨大なるさまは、『風の谷のナウシカ』、『もののけ姫』、バス停で待って雨が降る所は、『となりのトトロ』と様々な、宮崎駿オマージュに溢れている。


● 庵野秀明など

ところでミミズ、大ミミズなんだけれど。

地下を行くキモい様は、『シン・ゴジラ』の幼体を、そして、進化するところはやはり、『シン・ゴジラ』的であったよ。

更に、ミミズの形態が進化して、幾何学的な渦になるところは、まるで、使徒で
素晴らしい造形、『シン・ヱヴァンゲリヲン』を連想させる。

更に、階段状になった、赤い化け物の長い階段を降りる描写は、まるで、宮崎アニメの源流である、東映アニメーション、矢吹公郎監督の『長靴をはいた猫』(1969)を想起させてくれて、涙の中、歓喜させてくれたよ~
(🎼びっくりしたニャン、びっくりしたニャン、びっくり、びっくり、、、♪)

新海監督は、日本のアニメーション史についても、詳しいニャン🐱🎵


● 天照大神(アマテラスオオミカミ)

天海祐希たん👩✨では、ないよ~

さて、この映画は、新海誠監督の集大成であろう。

震災はもとより、天災人災の続く🇯🇵日本、、、アマテラスオオミカミは、お隠れ期間なのか。

それらの災厄を鎮めるかの、日本のアニメーション芸術・文化🎨の全てを結集したかのこの作品、『すずめの戸締まり』は、八百万の神、その他の神への「供物」(くもつ)であろう。

だから、「岩戸隠れ」なさっているかの、大願成就の女神、アマテラスオオミカミの前で、現代の最先端の踊り、ジャパニメーションで、芸能の神、アマノウズメが再度、踊っているのである。

「岩戸」よ、開け🚪✨


これが、オイラ🐱の解釈です。

そして、この大胆な実験性、新海誠監督のこころざしの高さが、何かしら伝播して、切実に泣いたのです。



2022年映画館鑑賞 118本目
2022年鑑賞    169本目


(さて、皆さまのレビュー読めるぉ🐱)
(文体、後で、推敲しよ、再鑑賞したい🎵)