MizueTakadaka

すずめの戸締まりのMizueTakadakaのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.1
新海誠作品をすべて観てるわけではないのですが、私がこれまで観た新海誠作品の中では、観やすい作品なのでは?という気がしました。

あんまり新鮮味は感じなかったというか…。尖った感じがないというか…。

ジブリっぽさというか、ジブリに対するオマージュ?が思ってたよりもたくさんあって、そのあたりにも起因しているのかも。

現実の3.11の震災がメインテーマ扱われていることに対して、なんか複雑な気持ちになりました。
ファンタジーとして描いていいものなのか…。
戸締り師のヘマのせいで、地震が起きた…みたいなことになると、戸締り師の責任重すぎるし…。
日常生活をしながら、仕事として成立するもんなのか…。追及すると無理がありそう…(^o^;

パンフレットを読むと、真っ向から震災を扱おうとしたようなのだけども、その点でうまく行ってるのか、よくわからない…。ちょっと中途半端かも…。

現実の3.11が出てこなければ、それを元にしたファンタジーのエンタメとして素直に楽しめると思う。

マスコット的な猫のダイジンが、Twitter上で、勝手にダイジンという名前がついて、それが広まっていて、それを簡単に主人公が見つけられるのは、無理があるような気がした…。

あと何考えてるのかわからないキャラのせいもあり、ビミョーに可愛くなくて、グッズに手が出なかった(笑)

途中から対になるネコが出てくるけど、大きさが違うのが不思議だったのだけど、帰ってきて人の考察動画から見ると、白い小さいのは主人公のすずめの心の影で、黒い大きいのはおばさんの環の心の影とかのメタファーみたいなのかな?って気がしました。

椅子になっちゃうイケメン君は、ロン毛なのが好みじゃないのと、設定上、完璧なイケメン過ぎで、人間味とか親しみをあんまり感じなかったかも…。
どうやら「千と千尋の神隠し」のハクを元としてるからのようだけども、確かにハクも、人間味のない都合の良いロン毛のイケメンだな…。バックボーンも謎が多いままだし。
あ、ラストのほう見るとハウルでもあるかな。
すべて描き過ぎないのもあえてだったり、ジブリへのオマージュなのかも。

劇中、懐メロがたくさんかかるのが、おっさん的には刺さって楽しめたのですが、その分RADWIMPSの主題歌の印象が薄まってるかも(笑)

震災に対する複雑な心情を除けば、誰が観ても単純に楽しめる作品なように感じました。

けども新海誠としては、わりかし無難な立ち位置にあるような気がして、新海誠作品として、これが1番好き…となる人は少なそうな、そんな作品でした。
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