トグチ

すずめの戸締まりのトグチのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしかった。
新海誠監督作品の中で一番面白いと思うし、ここ2~3年のアニメ映画の中でも群を抜いてよかったのでは。

「君の名は」や「天気の子」のようなエンタメ感を残しつつ、
「世間にも、自分にすら忘れられた辛い過去と向き合い、締めた上で前に進む」という、今までどこかで作られていたようで無かったテーマが、新海誠クォリティで美しい世界の中に描かれ、最後まで楽しく、感動することができました。まさか、3.11の話が出てくるとは思いませんでした…
今までの新海監督作品は「世界の美しさ」や「切なさ」に焦点を当て、悲しみや喪失そのものがテーマにはなっていなかったと思いますが、今作はそこにビシビシと描写していたのも個人的にはかなり良かった。

あとエンディングの一部、秒速5センチメートルとの対比となる駅のホームのシーンで、草太が電車から出てすずめを抱きしめるところは、秒速ファンとしてはやばかったです。
秒速で悲しく切ないシーンとして心に残っていた部分が、少し救われました。
あれも何か、監督なりの戸締りだったのでしょうか。

とにかくよかった…!
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