mako

すずめの戸締まりのmakoのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
5.0
《扉の向こうには、すべての時間があった-》
◎100点

新海誠監督作品は好きなので、公開初日、IMAX2Dで鑑賞。

本作は、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描く物語。

【STORY】
九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太に出会う。災いが訪れてしまう扉を閉めて鍵をかける“閉じ師”として日本中を旅をしているのだという草太。
二人の前に現れた謎の猫・ダイジンによって草太は小さな椅子に姿を変えられてしまった。
逃げるダイジンを追いかけるすずめたちの前で、次々に開き始める扉。



少しネタバレを書いてしまうので、これから鑑賞される方は読まないでください。鑑賞後の方、ネタバレでも読みたい方のみこの先へm(_ _)m






日本各地にある廃墟。
かつて栄えていた場所や街が、人が減って寂れていったり、災害で風景が失われてしまった場所。
そこには人々のいろんな思いも残っていると思う。
本作では、そういう場所と思いを悼み鎮魂する。
すずめと椅子に変わった草太が謎の猫を追いかけ、各地の扉を閉じていく。
宮崎から愛媛、神戸、そして東京から○○へ。
その土地で出会った人たちとの出会い、触れ合いが温かく感じました。現代のコロナ禍では、他者との触れ合いは慎重になり、マスクにより顔の表情さえ分からなくなっている。
コロナ禍前の日常に戻りたいと思いました。

『君の名は。』『天気の子』より災害のシーンに迫力がありました。特に、スマホの緊急地震速報の音が鳴り響くシーンはドキッとさせられる。

あと、上記2作品はラブストーリーでしたが、本作は恋というより憧れみたいな感じでした。
あと、バディ感もあっていい感じでした。

災害描写が多めですが、コミカルシーンや和むシーンもありました。草太の友達の芹澤とすずめとすずめの叔母・環のドライブシーンでは芹澤が懐メロを選曲してて私も小声で口ずさんでしまった笑

すずめと草太の名前について。
岩戸すずめの岩戸は、天岩戸からかな。宮崎県には天岩戸神社があります。
日本神話の中でも有名な一節・天照大神(アマテラスオオミカミ)の岩戸隠れの神話に登場する洞窟「天岩戸(あまのいわと)」。その天岩戸が地上に実在・現存するとして祭られているのが、宮崎県高千穂町にある「天岩戸神社」です。
ここは私、行ったことがあります♪

宗像草太の宗像は、宗像大社からかな。福岡県に宗像大社はあります。日本神話に登場する日本最古の神社の一つです。御祭神は、天照大神の三女神で、沖津宮、中津宮、辺津宮にそれぞれ祀られ、この三宮を総称して、宗像大社といいます。

新海誠監督作品は、神話や伝承を取り入れられているので、岩戸、宗像と聞いてそうじゃないかなと思いました。

声の出演者、皆さんよかったです。
そして豪華✨
神木くんが出演すると聞いて、チョイ役かと思ったら意外と後半出番が多くて嬉しい誤算でした😆

個人的には楽しめました♪
主題歌の「すずめ feat.十明」が気に入りました✨
https://youtu.be/Xs0Lxif1u9E


入場特典で「新海誠本」を貰いました。
本作、よかったのでパンフレットも買いました♪
あと、小説も😊


12/13
2回目鑑賞。初見の友達2人と3人で。
2回目も涙が出ました。
宮崎(出発地)→愛媛(2018年西日本豪雨)→神戸(阪神・淡路大震災)→福島(東日本大震災)。
それぞれ震災の地を巡り、その土地や犠牲になった方々の思いを鎮魂していくロードムービー。
監督は真摯に作品を作っていると思いました。
改めて観てもいい作品だと思ったのでスコアを4.5→5に上げました。ちょっぴり甘めかもしれませんが、『君の名は。』『天気の子』より良くて、その2作品が☆5なので、本作も☆5に。
友達2人も良かったと言っていたのでその分を加点しました。







観客 数え切れませんでした。
劇場鑑賞 #122、141
2022 #136、#154
12/13 観客 18人
mako

mako