はしご

すずめの戸締まりのはしごのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

どう捉えたらいいのか悩んでいるので自分のための備考録を。
前二作『君の名は。』『天気の子』と比較して考える。起きた災害をタイムリープで回避することと、主人公たちの出会いが繋がっていた『君の名は。』はエンタメ性と作劇上の必然性が上手く噛み合っていた。過去への干渉には『オーロラの彼方へ』に近いものを感じた。時間差があると判明する部分がフックになっていたのも良かった。
『天気の子』は災害と大切な人の二者択一で大切な人を選ぶ=災害を受け入れること、前作『君の名は。』と比べて災害を回避しないことに良さがあったと思っている。
『すずめの戸締まり』での災害と大切な人はトレードオフではない。そこに締まらなさを覚えているのが強いように感じる。
観終わったあとに何か手応えが無かったので自分は何か見落としているか、この作品を理解できていないんじゃないかと思う。ちゃんと考えたい。

災害に遭った一人の人間が悲しみを受け容れる=乗り越える話として、常世が過去と現在を繋ぐことで、幼い日の主人公が既に母の死を分かっていたことを現在の主人公が思い出すこと、未来の自分が過去の自分を励ますシーンには、被災者(以外にも)への目配せ的な「あのとき絶望してこの先どうしたらいいかわからなかったけど、それでも今日までやってきたじゃないか」という労いのような形で過去を思い出させる意図があるのかなと思う。
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