すずめの戸締まりのマレーボネのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり、おもしろかった。

災害が題材の映画ではあるけど、ことさらに被災者やその家族の苦しみや悲しみだけに終始するのではなくて、災害を恐れながら普通に生きる人たちの「願わくば生きていたい」という願いにフォーカスした内容で楽しく見れた。

ロードムービーで悲喜こもごもな人間模様を観ながら、最終的に被災地にたどり着く、っていうモチーフはやっぱり震災を知ってるとそれだけでグッと来るものがある。

その辺がすごく良かったと思う一方で、やっぱり新海監督はそういった災害をエンタメとして扱い慣れすぎてるな、ということも同じくらい思ってしまう。

今回は特に、明確に東日本大震災を提示しているので、見る側としてはエンタメと割り切れない部分も多いし、その分どうしても必然性を求めてしまう。

「比較的簡単に誰もがしっかりと感情移入できる出来事」という以上の、「なぜ今」「なぜ東日本大震災を題材にするのか」というのが、自分の中ではあまり見えてこなかったので、少しモヤモヤが残ってしまった。